【検証002】同じ記事の中に、「月商」が3つ書かれている
「AIに500円のnoteを書かせて放置するだけで月27万円」という記事を読みました。
手法の当否より先に、書かれている数字が互いに合っていないことに気づいたので、そこを検証します。
記事が提示している3つの数字
| 記事内の記述 | それが示す月商 |
|---|---|
| 「1本目が毎月4,000円から7,000円をコンスタントに生み続けている」×「同じようなnoteを30本書いて公開した」 | 12万〜21万円 |
| 「7月時点:【月275,000円】」 | 27.5万円 |
| 「月1万円の自動販売機を、30台作った」 | 30万円 |
同じ記事の中で、自分の実績を説明する数字が3つに割れています。
最小の12万円と最大の30万円では、2.5倍の開きがあります。
必要な販売本数を逆算する
主張されている月27.5万円を、500円で割ります。
- 月550本
- 記事30本で割ると、1記事あたり月18.3本
- 日次に均すと、1記事が毎日0.6本売れ続ける状態
これはプラットフォーム手数料を引く前の数字なので、実際にはこれ以上の本数が必要になります。
不可能な数字とは言いません。ただ、記事が同時に書いている「1本あたり月4,000〜7,000円(=月8〜14本)」とは整合しません。
「月27万円」は、何の27万円なのか
記事には、この金額が売上なのか、手数料を引いた後なのか、税引き後なのかの記載がありません。
noteの有料記事には、プラットフォーム利用料と決済手数料がかかります(実額は次回の検証で公式情報にあたります)。仮に手数料が15%だとすれば、売上27.5万円の手残りは23.4万円程度になります。
この定義の欠落は、今回検証した3本すべてに共通していました。 定義しないことで、数字は最も大きく見えます。
もうひとつの不整合
本文中で主張されているのは月27万円ですが、記事末尾で配布されている資料のタイトルは——
「Claude × 放置500円note 月14万到達までの完全ロードマップ」
配布物では月14万円になっています。本文の約半分です。
判定:🟥 破綻
手法が無効だという判定ではありません。提示された実績の数字が、記事の中で整合していないという判定です。
したがってこの記事は、手法の有効性を示す証拠として使えません。
公平のために ── 検証する価値のある主張
一方で、この記事には実際に正しい可能性が高い指摘が含まれています。数字とは切り離して評価すべき部分です。
- 「noteは記事内で決済が完結するので離脱が少ない」 ── 構造上その通りです
- 「1本買った人が他の記事も見にいく回遊が起きる」 ── 実測可能。検証する価値があります
- 「500円は3,000円より購入判断が軽い」 ── 直感的に妥当。実測可能です
- 「議事録テンプレ、退職手続きといった地味な手順系テーマは競合が薄い」 ── これが最も検証したい主張です
とくに最後のひとつは、もし本当なら意味のある発見です。
そして、確かめる方法は実際にやってみること以外にありません。第2階層の検証対象として、これを予定しています。開始前に、成功の定義・期間・費用上限・中止条件を公開します。
本記事は特定の個人・アカウントを対象とするものではなく、記事内で提示された数字の整合性のみを検証しています。